Invitation to the Jazz Live
Report 67
ひょっこりJAZZ Live

7 Aug 2004

子供より大人が楽しめたひょっこりJAZZ
 猛暑が続くこの夏に今夜は久しぶりのお湿り。ライブが始まる頃から雷を伴う雨が降り出した。さくらんぼ「夏休みスペシャル」の第一弾は「ひょっこりひょうたん島」で有名な前川陽子のボーカル「ひょっこりジャズライブ」。アニメ歌手がジャズに挑戦、最近はジャニメ歌手という言葉も生まれているそうだ。この春、前田憲男ピアノトリオのライブに飛び入り出演した彼女を評して「困ったことにジャズをやりたいと言い出した・・」、とは前田憲男の弁。困ったことは彼女の声が透き通ってきれい過ぎてジャズに合うだろうか、との親心である。この夜は中国でサッカーの決勝戦があり、客足が心配されたがなかなかどうして客席は超満員、盛況のなかでライブは始まった。
 第一部は竹田恒夫(tp)、鍵和田道夫(tb)、川村裕司(ts)、神尾修(p)、川野秀俊(g)、和田弘志(b)、八木秀樹(dr)という、他のバンドではバンマスやコンサートマスター務める、あるいはリードを受け持つ豪華メンバーによるスタンダードジャズの競演、素晴らしい演奏は観客を魅了し続けた。MCはトロンボーンの鍵和田道夫。このメンバーによる演奏は過去に何回かあるそうだがまだバンド名はついていない。「さくらんぼ・ブラザーズ」とか「チェリー・ボーイズ」などのネーミングが会場に飛んでいた。  第2部は前川陽子の登場。アニメソング以外に1,000曲を超えるコマーシャルソングをこなしているそうで、そのうち何曲かを子供たちのために披露した。会場にはうなずく大人も多かった。さて、本番のボーカルだがスタンダードナンバーを何曲かこなしてどんどん盛り上がっていく、元気のいい、よく通る声は曲によっては新鮮に聞こえるものだ。ジャズボーカルのCDも近く発売されるという。


 ラストは「ひょっこりひょうたん島」、40数年前にNHKで始まった子供向けの人形劇のタイトルソングである。12歳だった前川はマイクに届かず箱に乗ってこの曲をレコーディングしたそうだ。年配層はともかく、この曲は今の子供たちにもよく知られているから不思議である。もともとラテンリズムのこの曲は純ジャズ風にアレンジされても管楽器主体のジャズライブにはよくマッチする。おそらくはテレビで何百回も聴いたであろうこの曲も、本人の生ボーカルで聞けるチャンスは滅多にあるものではない。ミュージシャンも観客も大いに盛り上がって一体になり喝采のうちにこの夜のライブは終わった。雨はすっかり上がっていた。7 Aug 2004 T.Kubo


この夜のひょっこり・JAZZ メンバー
和田弘志(b)竹田恒夫(tp)川村裕司(ts)川野秀俊(g)
神尾修(p)鍵和田道夫(tb)岡田澄雄(b-tb)八木秀樹(dr)