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むし暑い一日だった。東京は40日連続の夏日、有り難くない新記録を更新中である。 デキシーキングスの人気は全く衰えを知らない。客席はお盆休みにもかかわらず超満員、このライブはいつも楽屋が観客に開放されるが、今夜も例外ではない。 退院後の薗田憲一さんのかわりに息子さんの市川勉慶が今夜は代役を果たした。はじめは少し緊張した面持ちだったが聞けば今夜がデキシーキングスでの初デビュー。最後まで立派にその役を果たした。MCはドラムスの楠堂浩己が務めた。 第一部は各プレーヤーをフィーチャーしたデキシー・ナンバー、二部はリクエスト中心の構成だった。 最近よく演奏されるアメージング・グレイスという曲は西部劇の埋葬シーンなどでお馴染みだが、最近では9.11の追悼場面でも流れていた。この曲をデキシーキングスが料理するとニューオリンズの香りが漂ってきてジャズの原点の素晴らしさを感じさせる名演奏になる。 セント・ルイス・ブルースのリクエストがあり、アメリカの第二国歌とも言われるポピュラーなこの曲は1920年代ウイリアム・クリスファー(WC)ハンディによって作られ、ルイアームストロングのラッパ、ベッシースミスの歌で大ヒットした曲で、この時いろんな評論家がWCハンディに「素晴らしい曲ですね」といったところ彼は「いや、ジャズは名曲にあらず、ただ名演奏あるのみ」という有名なフレーズを残したエピソードをMCの楠堂浩己が披露してくれた。本来、ライブのMCはこうあるべきだと思う。 ジョージ・ウエットリング(dr)風の演奏をというジャズ通のリクエストにすぐ反応できるのはさすだ、驚いてしまった。 薗田さんははじめから客席で聞いていたが、居ても立ってもいられない様子、度々ゲスト出演?して喝采をあび、恒例の小話も健在、観客をホッとさせた。体調を気遣ってかオカリナの演奏が多かったが、あの名調子を!という観客の気持ちが伝わるのだろう、いつの間にかトロンボーンに手が伸びていた。薗田さんの有名な「ウイスキーの牛乳割り」が手に無いので聞いてみたら「医者からはOKが出ているんだけど、みんなの手前ネェ・・」、なるほど、薗田ファンとしては大いに安心だ。 本格的なデキシーランド・ジャズを聞くチャンスは少なくなっている。帰途に着く観客が口々に次回のライブを確認していったのは印象的である。因みに次回は来年正月2日に決まったそうだ。正月でも満席になるだろう。14 Aug 2004 T.Kubo
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