Invitation to the Jazz Live

Report 12
秋のバラフェスタ・コンサート
at 神代植物園
スライド・アライアンス


一部の終わり頃には日もとっぷり暮れてきた

 スライド・アライアンスのライブを聴くのはこれで3回目になる。5月19日の今回と同じバラ園のライトアップコンサート、9月6日のサクランボでのライブ、それに今夜というわけだ。トロンボーン5本の魅力はだんだん私の中に定着してきたのか、実はこの日の好天をずっと期待していた。雨男の多いというこのメンバーも体育の日には通用せず、朝から無風・好天のコンディションは夜まで続いた。帰りに公園課の人に確認したら、4時以降の入園者数をその場で集計してくれた。1,413人、それ以前に入園した人もいるからかなりの人達がスライド・アライアンスを聴いたことになる。この魅惑的なサウンドのファンはヤングからお年よりまで着実に増えつつあるようだ。

 例によって司会は三塚知貴(写真中央)、今夜は曲目の紹介も手際よくまとめていた。トロンボーンには何種類かのミュート(ラッパの前にかぶせる弱音器のようなもの)があるが、この説明と音のデモは大変わかりやすく特筆すべきものである。普段、何となくわかっているつもりのミュートの音も、こうしっかりデモしてくれるとますますトロンボーンのサウンドに魅せられてしまうのは私だけだろうか。多機能な楽器ではある、これもライブならではの収穫だ。多くの聴衆が初めて聴くトロンボーンの音の変化に魅了されたことは間違いない。前回のコンサートでも同じ企画(?)はあったが、雨のせいもあって会場の設営がプアで前列の一握りの人にしか理解できなかったのは残念だ。
 ミュージシャンのカジュアルな服装での演奏はジャズライブに合っている。前回の溝田聡(写真の一番左)のアカシャツは、今夜は4人に増えていた。

薄暮で始まったバラフェスタ・コンサート
 2部構成で1部はまだ薄暮のうちに始まった。はじめのうちは聴衆との距離感があり散漫な感じがしたが、曲を追うに従いその距離は縮まっていった。2部が終わる頃にはもう少し聞きたいと思った観客も随分いたようだ。アンコールのかけ声もあちこちで上がったが、会場が広く司会者の耳には届かなかったらしい。ちぐはぐのアンコールになったが「紅葉」の選曲はよかった。全体の印象は、それぞれのプレーヤーのソロがあり、中でもベーストロンボーンのソロはライブでは聴くチャンスが少ないだけに印象的だった。ブラスの多い演奏は野外ライブでも十分聴衆を引き付ける何かを持っている。残念だったのはドラムの音が小さかった。野外でのライブはマイクの位置など一考を要す。
 「魅惑のトロンボーン五重奏」にはだんだん目が離せなくなってきた。 2002 14 Oct T.Kubo

 メンバー:溝田聡(tb)、中雅志(tb)三塚知貴(tb)、藤井裕樹(tb)、福澤知智(tb)、板垣光弘<(p)、松浦宏之(dr)、鈴木克人(b)